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2006年07月27日

『アメリカの論理』 吉崎達彦

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アメリカの論理 吉崎達彦『アメリカの論理』 吉崎達彦

 『アメリカの宇宙戦略』を読んでから、なんだかアメリカづいています。ジャーナリスティックなものにハマっているというのもあります。これは単に(わたしにとって)肩の力を抜いて新聞を読むような感触で読めるからですが。
 で、この本もそんなお気楽な気持ちで手に取り、お気楽に読ませていただきました。
 多分詳しい方にとっては自明なんでしょうし、細かいところを論じる度量もないので、気になったことを一つだけ。

 例によって「テロとの戦争」関連。
 『イスラーム戦争の時代』 を読んだばかりだったので、他方のアメリカさんはどうなんよ、というのが目についたということでしょうか。
 「敵が国家じゃないんだから抑止力は機能しない」というのは尤もだけれど、「(広義の)先制攻撃」と直結されてはやっぱり辛いです。といっても、「イスラームのことを理解してください」なんて理想論だけでは立ち行かないでしょうけれどね。
 で、一つ「なるほどね」と思ったのは、アメリカは良くも悪くもジャイアンで、気付いた時には自分で直すけれど、気付くまではどんなにツッコんでもムダ、ということ。イギリスのアメリカとの付き合い方には、この辺のジャイアンぶりをよくよくわかった上での振る舞いの選び方が伺えます。「今言ってもムダやし、しばらく付き合ってボチボチ諭してみるか」という(笑)。まぁ長いお付き合いをされていますからね。
 もちろん「気付く」先の答えもやっぱりアメリカ的なんでしょうけれど、それでも気付いた時には自分なりに直す、というのがアメリカの希望です。全然カンペキではないですけれど、「最悪の中では最良の選択」ができるのがアメリカでしょう。この辺はジジェクが民主主義について言っていることが大変示唆的なのですけれど。
 アメリカがイラクでやってしまったことはかなりチョンボだったと、少なくともわたしには感じられるのですが、このまま混乱が続けばアメリカ人は自己ツッコミを始めてくれるのではないかと思います。ツッコミの結果、ヘンな方向にまた暴走しないとも限らないわけですが、何にせよ空理空論ではない実行可能な「最悪の中では最良の選択」を見つけ出すのではないでしょうか。
 それはもちろん、最悪のものに違いないのですが、大体わたしたちに選択できるのは最悪なものしかないので、ジャイアンがどう出るのか世界の片隅からぼんやり眺めています。
 というか、ぼんやり眺める以外の何もできないのですが(笑)。

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