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2006年10月01日

mixi疲れと友達の友達

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 mixiは大分前にアカウントを消して、今は友人の日記閲覧用のほとんど空のアカウントを残しているだけなのですが、最近になって数少ないマイミクが続けざまに二人mixiを脱退しました。
 前に「mixi疲れ」を心理学から考えるという記事を読んだのですが、mixiの「人間関係」に辟易して去っていく人というのが少なくないように思います。
 もちろんイヤならやらなければ良いだけですし、自分に都合の良い利用の仕方をすれば済む話なのですが、実際上の是非やら功罪やらはまったく別にして、「この鬱陶しい感じはなんなんだろうなぁ」というのが気になります。
 リアルな人間関係だって鬱陶しいことはあるのですが、mixi付き合いにはmixi付き合い独特のウェットさがあるように感じてなりません。
 足跡機能や招待制というシステム(有名無実化していますが)、マイミクによる紹介文やマイミクから人間関係を辿れること等、具体的要素を挙げて批判(というか単に「キライ」と表明)される方もいますが、これらはリアルな人間関係に存在する「制度」を模式化したものであって、一つ一つを取れば別に良いものでも悪いものでもありません。
 ぐるぐる特殊mixi的要素を考えいるうちに、「友達の友達」「友達の位置づけ方」ということに気付きました。

 前々から何人かの友人との間で意見の一致をみていることなのですが、「友達の友達は必ずしも友達ではない」です。
 友達の友達で、友達になれる人もいれば、そうでない人もいます。
 一方で、「友達の友達」であったことをきっかけに人間関係が広がっていく、というのは極めて自然な現象ですし、そもそも人間関係というのはそういう偶然と気まぐれがなんとな~く連なっているものではないかと思います。
 ただ、現実の「人間関係山脈」にはかなり濃淡があって、太いパイプもあれば細いパイプもあり、先を辿りやすいことも難しいこともあります。
 これは「友達の種類」ということとも関係していて、「友達」「知り合い」と一口に言っても、自分の中での位置づけは多様です。単純にグレード付けしているわけではなく、方向性というか、関わるチャンネルが違うのです。
 このことは単に「友達にも色々いる」ということを言っているのではなく、その友達と付き合っている自分にも色々な面がある、ということを示しています。顔を使い分けているようでちょっと格好悪いですが、相手によって見せる部分が変化する、というのは極普通の人間関係でしょう。そしてある友人には普通に見せている面も、別の友人や人脈からは隠れていることがままあります。特に「隠そう」と意識しているわけではなく、その人たちと一緒にいる時の「モード」によって、自然と向こうからわかりにくくなるのです。
 ところがmixiでは、マイミクのマイミクを辿っていくことができる一方、マイミクは一律にマイミクで、差別化も位置づけもありません。さらに重要なこととして、すべてのマイミクに対し一意な「自分」がいます。
 普通であれば相手によって色々な「自分」がいるわけですが、仮にマイミクが多様であったとしても、「自分」は一つしかないのです。
 「じゃあアカウントを使い分ければ良いじゃないか」と言われそうですが、「違う自分」と言っているのはそこまで断絶したものではなく、連続してはいるものの、振りたい話題や見せたい局面(つい見せてしまう局面)が異なる、といった程度のニュアンスです。そして、そのような「全体の見えなさ」「見通しの悪さ」「常に部分的でしかないもの」の総体こそが「自分」なのです(この「全体の見えなさ」は友人から見た場合だけではなく、自分自身にとってもそうなのですが、話が深くなりすぎるのでここでは保留)。

 なかなか微妙な話で、別にこの複雑さをインターフェイスに反映してくれ、と言うつもりはないのですが、あの一様さの無気味というのが、mixi疲れの一因のように思えてなりません。
 友人の提案は「その日のテンションで日記の見え方が変わって欲しい」というもので、見せる範囲が決められても良いし、「見えるけれど字が薄くなるとか、ひと手間かかるようになったらいい」そうです。この「ひと手間」というのがリアルでイイです。あぶり出しとかにできたら面白いです。手間が惜しいなら読まなければ良い、という辺り、現実の人間関係の面倒な部分と良い部分がうまく表現できている気がします。
 二次元座標上に「人間関係マップ」を表してみる、という試みは色々行われていて、もちろん仮構的なものにすぎないのですが、マイミクもせめてその程度の色分けができて、しかもアクセスする角度によってその人のマイミクでも見える人と見えない人がいると、適度に見通しが悪くなって良いかもしれません。ユーザーが自由に設定できる係数の他、行動の仕方により制御し難く「見通し度」が変化し、しかも境界は結構曖昧で、途中から名前は出るけれど写真が出なくなったり、名前の途中までわかってIDが見えなかったり、とか(笑)。
 まぁそんなことを言い始めるとキリがないですし、無理にweb上でやる必要もないので、他愛もないおしゃべりとして話しているだけですが、「好きで始めたはずのmixiの面倒さは何なんだろう」としょうもないことで脳みそグルグルしている人のオカズになれば幸いです。

 あ、今気付きましたが、ネットゲームの人間関係というのはもしかするとちょっと似ているのですか? やったことないのでわからないのですが・・。

『mixi(ミクシィ)完全攻略マニュアル』 田口和裕 森嶋良子『mixi(ミクシィ)完全攻略マニュアル』 田口和裕 森嶋良子

関連記事:
「mixiと女社会と「泥の文明」」
「ブログ記事評価におけるテクストの自律性を問おうとして人格概念と意味についての議論にはまりこんでみる」
「webのフラットさによる暴力はweb自体によって去勢されるという微かな希望」

追記:
 しばらくmixiを使っていなかったので知りませんでしたが、マイミクをグループ化する機能が追加されていましたね。すいません。
 ただ上で言っている「友達にも色々いる」というのはこのような「自分にとっての備忘的グループ化」ではないことはお分かり頂けるでしょう。
 仮にこのようなグループ化(あるいはタグ付け)などの機能が充実していっても、それが極めて精妙に「見え方」「見通し」に反映されない限り結果は一緒でしょうし、半端で一律的な反映の仕方をすると「この子わたしのことそう思ってるんだ・・」的なギスギスした人間関係の原因になってしまうことでしょう。
 だからこれはテクノロジのレベルの問題というより、ツールとしてのmixiの位置づけの問題だと思うのですが(そういうものと割り切り、その割り切りを共有して使う)、こうmixiが巨大化してしまうとそれも難しくなってしまうのかもしれませんね。

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mixi疲れと友達の友達

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コメント

mixi、この罪深きシステムを構築したひとたちは、
リアル社会で、みなくても済む(あるいは、みえないからこそ平穏を保っていられる)禁断の殻をガラス張りにしてしまったことで、新たなる鬱世界を、電子の海に投影してしまいました。

それは、「足あと」&「マイミク」の連鎖です。
1対1のメール、通話(スカイプ、電話)、リアルでの会話には無い、「得体の知れない不安」は、どこからくるのか?


足あと、とくに「マイミクの足あと」は、、視覚的に「嫌われ度、好かれ度」が出てしまいます。
日記は掲示板のようになっている人もいますが、閑散としているひとには、かなしいですね。

mixi足あとランキングというmixiアプリでは、
マイミク別に、私への興味が、データ化されてしまいます。

そして、紹介文を書いても、返しの紹介文を書いてもらえないと、
さみしくなったりします。

mixiIDも、こないだ入った職場の子は、1千万台の数字だといいます。
退会者累積も、かなり多いので、実質700万ぐらいではないでしょうか?

アクセス禁止にしても、マイミク申請メールは、届く、、とか、
入りたいけど、他のマイミクには知られたくないコミュを表示出来ない、、も難点だけど、

マイミクシィより、お気に入りのほうが、楽につきあえたりします。

ベストな設定(現状で)
1、mixi日記は、外部ブログにする。
2、もちろん、マイミク限定公開。だけど、よく足あとくれてこちらも興味あるひとには、むやみにマイミク申請しないでメッセージで外部ブログのURLを教えて、ゆっくり交流を深める。

この利点は、他のマイミクに知られたくない友人をつくることができます。むしろ、こういう知り合いのほうが友情を育める気がします。

マイミクが、A,B,C,D,E,F,G,H,I,Jと10人いるとして、
ここに,Kという人が、頻繁に足あとやメッセージくれて、趣味も共通、話もりあがってお互いのブログアドレスメアド交換。
でも、、あえてマイミクシィにしないで、ひっそりとKさんに頼んで、別のmixiIDをつくります。
そして、先のA〜Jの10人から、これからもつきあいたいマイミクを選んで、ID引っ越しのおしらせ。ブログも引っ越し。
そして、元のID退会。

私もそうでした。こういう人以外と多いです。
メンタルダメージの連鎖、、mixiのかかえる広大な闇に、のみこまれて消えていくものたちへのレクイエム。。

投稿者 苺ひめ [TypeKey Profile Page] : 2007年03月10日 23:42

コメントありがとうございます。
わたしはそもそも「足跡が付いていて嬉しい」「コメントもらえて嬉しい」という気持ちがまったく理解できない人間なので、あの文化はよくわからないです。日記にコメントしてもらえないと寂しい、という方がいるようですが、むしろ他人の日記に感想を残すようなヒトは気持ち悪いと思うのですが・・。
付き合いの悪さでは超人的なので、付いていけません。ランチの誘い合い女子文化みたいで寒気がします。

投稿者 [TypeKey Profile Page] : 2007年03月18日 20:28

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