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2007年05月06日

外山恒一さんと会う

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 ビンラディンのTシャツを着て、箸でお誕生ケーキを頬張るファシスト外山恒一氏(秘書田中嬢とおそろいの初代京ぽんCMOS11万画素カメラにて撮影)。
 どこからツッコんでいいやらわかりません

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 「さておかれない冗談、外山恒一」で話題にさせて頂いた外山恒一さん。とりあえず会ってみなければなにもわからない、と思っていたところに再上京の知らせを受け、コンタクトを取ってみたところ、「面会」を果たすことができました。
 まずは、ご多忙中一度も会ったことのないわたしを個人的な集まりに誘って下さった外山さんに、御礼申し上げたいです。ありがとうございます。
 以下、予想より随分色々お話できた上でのファースト・インプレッションです。

 まず大雑把な人物像、「ファシズム」に対するスタンスについては、概ね期待通り。
 ゴリゴリの党派的人物でもパラノイアでもなく、本気の本気だからこそ機知を発揮する(※1)。そして本質的に「優しい」人だろう。こうした予想はほぼ当たっていました。
 現行の「民主的」制度が暗黙的に制限している「自由」を明示的に制限すること、大衆蔑視をはっきり言ってしまっても「そこまでは」OKなのだ、という点、「少数派」という言葉の持つ機能(※2)、これらについて基本的な部分でシェアできていることも確認できました。
 予想以上だったのは「優しい」人柄。日焼けした逞しい相貌ですが、「フェミニン」なまでに物腰が柔らかいです(※3)。
 そして目が大変魅力的。「ちょっとバカじゃないかってくらい素直な人なのではないか」と予想していたのですが、まるで子犬のように純真な目をしています。単に世間知らずで目がキラキラしている人なら一顧だに価しませんが、相当痛い目にあった30男がなおああいう目をしていられるのは、ある意味タフガイの証なのではないかと思います(※4)。
 見た目に表れない「内面」など存在しませんから、この点は高く評価したいです。(物理的)姿勢が良いのも素晴らしい。

 逆に、(わたしから見て)短所と映るのは、正に長所の裏返しとして「人が良すぎること」、ややサブカルに肯定的すぎることでしょうか。
 懐の深い人物で、集まった人びとも実に多様でしたが、わたしは高円寺界隈のサブカルな空気は9割方否定的にしか見ていないので、この辺りは疑問です。「面白い」ことは重要ですが、「興味を惹く」から「面白おかしい」に移行してしまっては、大衆動員以上の何の意味もなくなります。うっかりしてしまうとただの脱力系です。それらに理解を示すことは大切ですが、もうちょっとタイトでも良いのではないかと思います(ただ、彼が「今時の若者」に愛想をつかさず、教科書のような基本事項から辛抱強く馴染んでもらおうとしている姿は超誠実な教師のようにも見えます)。
 非常に色々アイデアをお持ちですが、弾を沢山撃ちすぎるとかえって焦点がボケてしまい、ツカミになりません。周囲がキチンとツッコミを入れて、戦略的に絞り込んでいく必要があるでしょう。

 ムッソリーニの「任侠」の話題からヒトラーによるレーム粛清の話になったのですが、天地がひっくり返ってもそういうマネのできないタイプです。ただ、本気でことを起こそうというなら、仇になるのも間違いありません。別に運動系でなくて「起業」だとしても、同じように足をひっぱる時が来るでしょう。
 ご本人もよくよく自覚されていますが、政治的リーダーシップを取る性格ではありません。一方であの懐の深さがあるからこそ集まる人もいるわけで、評価に迷うところです。まぁ、自分が余裕でレーム粛清するタイプなので、勝手にやきもきしてだけかもしれませんが・・・。
 ただ、周囲にいらした何人かの人物には、「ツッコミ」を入れる良き冷徹さが匂ったので、彼らが外山さんの煮え切らなさに愛想を尽かさず、うまく協調して歩んでいけるなら、大化けしてくれる可能性も十分あるのではないかと思います(そういう「ツッコミ参謀」としてなら是非役に立ちたい思いますが、ケンカになっちゃうのかなぁ)。
 思想的に泥臭い部分もあり、一番エロティックなところを掴んでくれているのかどうか、はっきりしない面もあるのですが、運動家にはもっと別の仕事があり、そちらのより「人間的」才知には恵まれていますから、これはこれで良いと思います。

 外山さんとわたしの「ファシズム」の使い方(※5)について、細部になると(細部にならないでも?)かなりすれ違うところがあるでしょう。わたしは核心のエロいところにしか興味がありませんし、仲間を作るつもりも全然ないです。彼は「蔑視」せざるを得ない対象に対し、「蔑視」していることを隠さず、しかもそれなりに「なんとかやっていく」という、超アクロバティックな方法を本気で模索しています(正直、わたしは共存の意志ゼロ、搾取の意志もゼロ)。
 一方、ただの浪花節ですが、彼の「ファシズム」の使い方に大分助けられた、というのも事実です。タイミングが良かっただけかもしれませんが、単純に楽になりました。端から見たら意味不明かもしれませんが、その点については素朴に感謝しています。彼と共に、タイミングを下さった主の導きに。
 わたしは彼の「支援者」でも「とりまき」でもありませんが、わたしの撃った弾のいくつかが彼にも使いまわしの効くものであったら、幸いであると思っています(※6)。

 とりあえず、彼はなかなか美しい。
 痛々しい部分について「可愛い」というほどわたしは優しくなく、そうした「優しさ」は全否定ですが、それを込みでも物質的な美しさがある。
 ついでに痴話喧嘩で二年収監されたことも、わたしはプラス評価。彼の法廷での態度がいかに「おちょくった」ものであれ、どこをどう考えても二年はもらいすぎ、という点とは別に、「殴っちゃった」というところ自体を敢えてポジティヴに見ます。この評価の仕方はかなりトチ狂って見えるでしょうから、DVなるものについてそのうちまた別にエントリを立てます。「思想犯」まで言うとちょっと誇大広告だと思いますが(笑)。
 ものすごいざっくり言うと、この問題に対するフェミニストたちの行動はまったく正当で、心理的撞着を解除してとにかく撤退する、という戦術も妥当だと思っていますが、それだけしか論のない状況が非常に気持ち悪いです。フェミニストはフェミニストの信じる道を大いに行ったら良いですが、これに敵対する愛=暴力が十分に育っていないことは美しくない。
 布教をしない「棲み分け」宗教的幻想は、PC的相対主義の戯言にすぎず、正にこうした場面でこそ語「ファシズム」が有効性を発揮してくるはずです。


※1
個人的に、彼の過去の「サヨク的」活動については、わたしはそれほど興味がありませんし、正直評価できるとも思っていません。これは思想内容の問題ではありません。いかなる党派的活動・市民運動も、statementの内容自体において是とされるべきではありません(「良い」運動と「悪い」運動があるのではない。極論すれば、運動はほぼ全部「悪い」が、時々「言っていることとやっていることが違っ」た結果、奇跡的に「良く」なることがある)。試行錯誤と失敗、容易に想像がつく運動系の泥沼人間関係を経て、「今」ああした行動に出ている、しかも「ファシスト」を名乗って、という点を評価しています。

※2
当然ながら、文字通り「数が少ない」ということはどうでも良い問題です。(仮にそのような「階級」が具体的に存在するとして)「支配者層」こそ、数が少なかったりするわけですから。オルテガではないですが、「多数」に対し乖離する自分、というものを認識するかどうか、という点だけが重要であり、いかなる点で「少数」を感じるか、も些末事です(様々な「少数派」が存在し、これらが別段問題系をシェアなどしていない、というのは自明)。
なお、オルテガについては、惹かれる部分があると同時に三分の二くらいの部分で疑問を持っていますが、どんどん脱線するのでまたエントリを分けます(「ふざけている」態度の向こうに「真面目」が残っているかのような態度は、一見潔いようで大変乳臭く生ぬるい。「真面目」なるものこそ、安全圏からの物言いにすぎない)。

※3
ここでは「フェミニン」を肯定的に使っていますが、言うまでもなく逆説の極みのカッコつき「フェミニン」としてです。端的にフェミニンなものは劣悪と同義語であり、「群生」し「さえずる」性質は焼き尽くすべきものの指標でもあるでしょう。正にその「群生」性ゆえに、ことは決して簡単ではありませんが・・。

※4
こういう「懲りない」人を子供扱いする人や(しばしばデブ)、本当は子供のくせにすっかりヒネて野望のないフリをするオヤジ(しばしばデブ)は、とりあえず体臭から改善して頂きたい。お前たちの体重を看過すれば、主の大いなる栄光の実現に憂いを残すことになるだろう。

※5
カテゴリ「ファシズム」に色々エントリを立てていますが、基本的なものは以下。

大前提・ただの前フリ
「『敢えてファシズム』」
「にせファシスト」
実質内容
「ファンタジーとファシズム」
「ムッソリーニ、人種、自由」
私的スタンス
「サイボーグ・ファシズム」
参考
「人間のフリをする人間」

※6
わたしはわたしで勝手に「ファシズム」の深度を追求していきますが、そこで紡がれた言葉の一部は、彼の「ファシズム」を支える弾丸にもなり得る、と非常に傲慢にも信じています。さしあたって狭義の「支援」を行うつもりはないですし、「お手伝い」などというガラではまったくありませんが、良き論敵・時々味方の戦闘サイボーグではありたいと思っています。
戦闘用なのか。炊事用かもれないぞ。

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