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2007年07月07日

COBOLだからダメなわけじゃないでしょう

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 田原総一朗さんが「年金問題はコンピュータの問題」という指摘をされているのですが、その中でこういう発言があります。

彼(コンピュータに詳しいという公明党の斉藤鉄夫政調会長)がいうには、いまだに社保庁のシステムはCOBOLというプログラム言語を使っているという。これは彼が学生時代に使っていたもので、40年も前のものだ。

 確かにCOBOLは相当古臭いと思いますけれど、企業の基幹システム等では未だ現役で使われていることもありますし、システムが良いか悪いは言語の問題ではないでしょう。
 もちろん、不具合のあるシステムを改善しないまま放置してきた(あるいは漸次的改善が困難を極める、として見切りをつけなかった)ことは大いに問題だと思いますけれど、「古いから悪い」というほど単純ではありません。

一般企業ではそんな古いものを使っていれば、数字が無茶苦茶になって倒産するから、何年かに1回は切り替えている。それを社保庁は、40年も切り替えないできた。

 それはハードや使用言語が「古い」ことに問題があるのではなくて、単にビジネスロジックが変化してアプリケーションが対応できなくなった、ということでしょう。業務が変わらないのに「数字が無茶苦茶」になるのなら、それは最初からヤバいシステムです(そういうシステムは社保庁以外にも存在しますけれど・・)。
 社保庁の場合、一般企業に比べて業務の変化は極めて緩慢であったものと思われます。業務ロジックにアプリケーションがついていけなくなったというより、世の中の仕組みに業務ロジックがついていけなくなった、という面の方が深刻なのではないでしょうか。

 「何年かに1回は切り替え」というのもちょっと疑問です。
 「切り替え」という響きは大変ステキですし、業務屋というよりシステム屋を魅了するものですが、「スクラッチならキレイにできる」というのは幻想にすぎない、ということはソフトウエア開発者の危うい「更地主義」などでも指摘されています。人間様のカラクリは手に負えないくらいヤヤコシイですから、現実問題として「切り替え」というよりスパイラル的に対応していくより他にない気がします。超人的SEが完全に業務を把握して完璧な仕様を切ってくれるなら別ですけれど。

 さすがに40年放置されていたなら根本から作り直した方がマシでしょうけれど、田原総一朗さんも指摘されている通り、それはそれは気が遠くなるような作業になるのは間違いないですから、社保庁は焦ってやっつけなシステムに「切り替え」したりはしないでください。
 もう、ここまで来ちゃったら時間のことは一旦おいて、多少手間取っても保守性と拡張性に優れたキレイな設計から始めてください。それに4年かかったとしても、40年放置よりずっとマシでしょう。今焦ると、必ず保守コストばかりかさむ最悪なシステムになりますから、開き直ってどっしり構えて下さい。そして必ず、妥当な保守コストを見積もってやってください。

 まぁ年金なんて一ミリもアテにしていないし、個人的にはこれを機会に年金制度自体やめちゃったらいいと思っていますけれど。アンタに預けるより自分で運用します。ついでに健康保険もいらないです。全部自費で結構。

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