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2005年08月20日

出会えないモノ、入れるべきモノ

 わたしではないものを求めるのは、わたしが既にわたしではないからだ。
 かつてわたしであったモノはfadeしてしまった。

 というわけで、わたしは求め、縁と穴を巡る一連の冒険を始める。

「あぁ、これこそわたしの求めていたもの! (かつてわたしであったもの!)」

 ところが、これで終わりにはならない。
 正確には、これには終わりがあるため、終わりにならない。
 というのも、かつてわたしであったモノが今わたしではないと言えるわたしが発生した途端、時制の句読点が打たれ、すべてはstoryになってしまったのだ。だから出会いは瞬間に流れ去り、次に失望と別れがやってくる。だからこれには終わりがあり、もっと大きな物語のほうは終わりにならない。

「なんだ、あなたはわたしと一緒じゃないか(人間ではないか、モノではない!)」

 それゆえ、出会いは出会い損なったときだけ成就する。
 なぜなら、出会い損ねた出会いは過去として、つまりモノとしてしか出会えないからであり、肝心なのはそのモノを穴に入れてもらうことだけだからだ!

この記事のカテゴリはカカリツケ


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